本格的なNT売りが始まったか?

9月5日の日経平均は97円高の33,036円と7日続伸。高値引け。33000円の大台を回復。
TOPIXは4.12ポイント高の2,377と日経と同じく7日続伸で33年ぶりの高値と連日年初来高値更新。 売買代金は3兆4891億円とレイバーデイ明けで回復傾向。
日経平均の7日続伸は2022年7月13日から7月22日までの約1年ぶり。
仮に明日も上昇すれば今年の5月の歴史的な日経平均の暴走時の
2023年05月11日から2023年05月22日まで
と並ぶことになる。
相場の中身を見てみると今日もアドバンテストは弱く、ハイテク売り相場が続いている。言い方を変えるとNT売りの流れが続いている事になる。
昨日、日経平均の定期入れ替えの発表があったが
採用
4385 メルカリ
6920 レーザーテック
9843 ニトリHD
除外
8628 松井証券
7003 三井E&S
5202 日本板硝子
日経平均をベンチマークにしているパッシブファンドやETFを組成している機関投資家は除外の3銘柄を売却しただけでは 採用3銘柄を買う資金が足らないので日経平均には4000億円ほどの売りインパクトが発生するので9月末に向けた新しいイベントドリブンが発生した事になる。
値嵩株が採用される事によってファーストリテイリングに極端に偏った指数を是正する動きは日本株にとって良い流れに感じる。
以前から指摘しているが、三菱UFJの株価が下がってファーストリテイリングが上がれば、日経平均のEPSが上昇するという 異様な計算方式があるので他国と比較した日経平均の適正水準が非常に分かりずらいという現象が是正されるの傾向に向かっている。 NT倍率も本来なら11倍で行き過ぎと言われていた古き時代もあったが2021年位は15倍を超えるという 異常事態まで起こり、それを是正しようと東証もようやく重い腰を上げたのは非常に良い流れだと思う。
仮に過去の適正水準まで戻すのであれば、日経平均の今の水準33000円であればTOPIXは3000ポイントが妥当で、逆にTOPIXが2300ポイントなら 日経平均は26000円位が妥当となる。
どういう形で決着するかわ分からないがPBR1倍割れ是正の政策と同じように東証の制作がNT倍率を下げる方向に持っていきたいのであれば日経平均とTOPIXの強烈な巻き戻しは近いうちに起きると思う。
日経平均は33000円まで回復したが、4月から7月までの短期間で7000円近くも上昇してエネルギーを使い切った今、わずか2ヶ月ほどの調整で簡単に高値を抜けるかというと 非常に疑問が残る。TOPIXは高値を更新できたが売買代金が少ない中で順張りで買い進むのは慎重にならざるをえない。売買代金が少ないと底割れのリスクも少ないが青天井のリスクも少ないのが 相場の基本なので「そんなの関係ない」と進む相場で機会損失が出たとしても仕方がないと見送る位が今の相場ちょうど良いのかもしれない。