日経平均と世界の株価
日経平均と世界の株価

日経平均は92年のポンドと同じ

11月15日の日経平均は823円高の33,519円と大幅続伸今年最大の上げ幅。
TOPIXは21.56ポイント高の2,373.22と続伸。
売買代金は4兆6357億円と大商い。

昨晩のNY市場でのCPI消費者物価指数の発表を受けてNY市場では3指数揃って大幅高した流れを受け継いで日経平均も朝方から大幅続伸。
寄り付き後も上げ幅拡大で終日堅調な1日だった。

TOPIXが1%強の上昇に対して日経平均は2.5%の上昇と日経平均主導の相場展開でした。
本日の上げでNT倍率は14.12と節目の14倍を一気に抜けた格好。 NT倍率が急上昇したので日経平均の加重平均EPSは11月15日時点で 2,257円と大幅上昇。
三菱UFJが下がってファストリ東京エレクトロンが上がれば 日経平均の業績が良くなるという信じがたい一株利益を出して日経平均の割高割安を判断するのは謎ですが。。
トヨタが上方修正を発表してもトヨタは日経平均寄与度が低いために指数ベースEPSは全く上昇せずに1,666円から全く変わらず。
PERや一株利益だけで日経平均が下がる上がるというのは判断できないが、以前より指摘している通り業績だけを見たら、日経平均は欧米と比較しても非常に割高でTOPIXには割高感は感じられない。
騰落銘柄数は
値上がり銘柄数1058
値下がり銘柄数539
と全体の6割ほどしか上昇していないのに日経平均が今年最大の上げ幅と言われても、本日の相場は全く儲かった実感がない投資家の方が多いのではないでしょうか。

10月31日の安値から日経平均は3,000円ほどの急騰を見せているが、4月からの異常な急騰の時もアドバンテストが下方修正を発表してから同銘柄が過去最高値を更新して株価が倍になり 日経平均の急騰が始まったが、今回も同銘柄が下方修正を発表して日経平均の急騰が始まった。
日経平均を吊り上げたいだけの相場というのは分かっているが、そこまでして指数だけを吊り上げたいCTAの思惑が読みづらいです。
売り残が多かったり、先物に売りが溜まっているのなら分かるが、今回の場合は
空売り比率は低水準
裁定売りも低水準
信用買い残も11月10時点で4兆円に近い水準なので売り方を踏み上げるという説明には無理がある水準なので何が別の思惑があるのでしょうか。

ネガティブな話ばかりになってしまうが、今の日経平均はかつてのポンド危機のポンドに非常に似ていると感じます。
業績が良いのはトヨタなどの円安メリット株や値上げを行なった内需であり半導体株やソフトバンクGは赤字か大幅減益でそれらの企業が日経平均構成比率の半分近くを占めている状況下で 日経平均だけが上昇してTOPIXが上がらずNT倍率が急騰しているのは、トヨタなどの業績が全く関係ない企業の業績に反映されてしまっている状況です。
当時のイギリスの実体経済は悲惨な物で対照的にドイツは好景気。そんな中、ERMシステムでイギリスポンドを過大評価していたポンドは最終的には大暴落をした話ですが。
ある程度の違いはあれど、業績不振の日経平均寄与度が高い銘柄と業績好調のTOPIX寄与度が高い銘柄。このギャップは何らかの形で埋められると思っています。
それがNT倍率の急落という形で。

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