日経平均と世界の株価
日経平均と世界の株価

NT倍率。再帰性理論

11月22日の日経平均は97円高の33,451円と反発。
TOPIXは10.40ポイント高の2,378.19と反発。
売買代金は3兆0579億円と大幅減少。

昨晩のNY市場で3指数が揃って下落したのと時間外でNVIDIAが下落した流れを受け継いで朝方は、200円ほど安い水準で寄り付いたが毎度の謎買いが入り日経平均は安値から400円を超す上昇を 1時間足らずで演じた格好。
今の相場は楽観というよりも、売り方が悲観している相場。
売り方は悲観を通り越し絶望から無気力になってしまいました。
昨日までは日経平均の支え役は半導体だったが本日はファーストリテイリングが日経平均を支えた格好。ファストリの指数寄与度は11%を超えてしまったので今後、日経平均を吊り上げる為に ファストリを使うのは今後、非常に難しくなってきました。
日経を今の水準から吊り上げる為には、ソフトバンクGや半導体銘柄が相場を牽引しなくてはならないがソフトバンクGは赤字(コンセンサスはまだ黒字見通し)で半導体関連株は大幅減益。
生成AIがテーマになっている現状で半導体関連というだけで、なんでも買われるのは、コンテナ船の運賃が上がって大手海運株が最高益を上げている中で同じ船会社というだけでタンカーやフェリー、客船の業績が良くなるか? という問題と同じ事をやっているが現場です。

日経平均に対して、強気になれない原因はいつもながら日経平均寄与度が高い銘柄の業績。

ソフトバンクG ← 通期の決算は発表していないがコンセンサス予想は黒字だが赤字になれば日経平均の業績は更に悪化。
半導体関連株 ← 通期大幅減益予想
ファナック ← 通期大幅減益予想

減益幅が1割未満なら問題ないが2割、3割、大赤字などコンセンサス予想通りとはいえ相当酷い。
それが証拠に日経平均の指数ベースのEPSは昨年末から3%の減益予想。 ソフトバンクグループの決算が出れば更に大幅下落するリスクも十分に残っています。 加重平均のEPSが直近大幅上昇しているのは、NT倍率が上昇しているのが主因であって三菱UFJが下がってファストリが上がれば業績が良くなるEPS なので実際の企業業績とは全く関係ないEPSです。
ただし、主力企業の業績は円安効果で最高益を上げているので ソフトバンクグループが5兆円規模の赤字を出さなければ上場企業全体では増収増益。
11月22日時点で
日経平均は年初から28%の上昇。
TOPIXは年初から25%の上昇。
このギャップはいくらなんでも不自然で業績悪化銘柄に偏った指数が業績好調銘柄に偏った指数との隔たりは解消されるのが相場常。
ここまでTOPIX銘柄と日経平均銘柄にギャップが生まれるのは見た事がないので、ジョージソロスの言う再帰性理論を当てはめるのであればNT倍率はいつ急落してもおかしくないです。
日経平均が暴落するという意味ではなくて、TOPIXが急上昇して日経平均は変わらずか日経平均が暴落してTOPIXが変わらずか。

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